
●仮名 Nさん 41歳
●居住地 神奈川県
●職業 公務員
●活動開始年齢 40歳
●成婚年齢 41歳
●活動期間 9ヶ月
●お相手女性(仮名、年齢、職業) Tさん 38歳 会社員(銀行勤務)
【「これでいいのか?」という迷いを抱えながら進んだ婚活】
婚活をしていて、うまくいかなかったことや大変だったことはありましたか?
お見合いが決まらないとか、交際にならないとか、そういう意味ではそこまで苦戦しなかったんです。
むしろ一番大変だったのは、自分の気持ちですね。
ずっと、「これでいいのかな?」という疑問があったんです。
一人ひとり会うたびに、
「この人と進んでいいのかな」
「もっと好きという気持ちが必要なんじゃないか」
みたいなことを考えていました。
だから、婚活をしていて「楽しい!」「次のデートが楽しみ!」という感じではあまりなかったです。
なるほど。
婚活そのものがうまくいかなかったというより、「自分はどういう気持ちになれば結婚していいのか」という部分で迷っていたんですね。
そうだと思います。
恋愛だったら、「好きだから会いたい」「一緒にいたい」というところから始まりますよね。
でも相談所の場合、まず会ってみて、そこから関係を作っていく。
僕にとっては、その感覚の違いが結構大きかったです。
婚活自体は比較的順調でしたか?
そうですね。
お見合いも割と決まりましたし、仮交際も何人かしました。
だから、活動自体がつらいというより、ずっと自分の中で考え過ぎていた感じですね。
今の婚約者様とは、最初はどんな印象だったのでしょうか?
とにかく明るい人ですね。よく笑います。
僕はどちらかというと、いろいろ考え過ぎるタイプなんです。一度気になることがあると、ずっと考えてしまって、勝手に暗くなってしまったりする。彼女はそこが僕と全然違っていて。
一緒にいると、こちらまで明るくなるんですよね。そこは最初からいいなと思っていました。
対照的だからこそ、惹かれる部分があったんですね。
デートはどんなところに行かれていましたか?
最初は普通に食事が多かったですね。
そのうち、隣県までドライブに行ったり、少し遠出をするようになりました。
長い時間一緒にいても疲れないかどうかは、自然と見ていたと思います。
デートプランはN様が考えることが多かったですか?
いや、かなり彼女に任せてしまっていました(笑)。
彼女は行きたいところを決めるのも早いですし、「ここ行こうよ」と提案してくれるタイプなんです。
僕は逆に、選択肢がたくさんあると考え過ぎてしまうので、決めてもらった方が楽なんですよね。
なので、彼女が場所を決めて、僕が車を出したり、お金を出したり。
自然と役割分担みたいになっていました。
一般的な意味での「男性が全部エスコートする」という感じではなかったと思います。
でも、お二人にとってはそのバランスが心地よかったんですね。
そうですね。
無理にどちらかが頑張る感じではなかったです。
真剣交際に進むときは、どんな気持ちでしたか?
実は、ここも「この人しかいない!」みたいな強い決意があったわけではないんです。
一応二人で話をして、「じゃあ真剣交際に進もうか」という形でした。
その時点で、結婚への気持ちは固まっていたのでしょうか?
固まっていたかと言われると、分からないですね。
ただ、「一度この流れに乗ってみよう」と思いました。
彼女は結構引っ張ってくれるタイプなので、そのペースに乗ってみようかなと。
ある意味、そこで腹をくくった感じでしょうか?
そこまで格好いい決意ではないです(笑)。
「よし、この人と結婚するぞ!」というより、
「今の自分は考えていても答えが出ないから、とりあえず一歩進んでみよう」
という感じでした。
でも、その「一歩進んでみよう」という選択は、大きかったと思います。
真剣交際に入ってからは、やはりご家族のことも気になりましたか?
はい。
そこは前回失敗していますから。
今回はまず、自分の親とかなり話しました。
N様ご自身というより、ご両親の方が気にされる部分が大きかったのでしょうか。
そうですね。
僕自身はもうそこまで条件を気にしていなかったんですけど、親の方がやっぱり強く気にしていました。
なので、今回は曖昧にせず、親が何を不安に思うのか、どこまでなら受け入れられるのかをかなり話しました。
話し合ってみて、ご両親の反応はいかがでしたか?
前回については、親自身も、「あそこまで言う必要はなかった」と反省していたみたいです。
僕も改めて話してみて、親が何を心配していたのかが少し分かったんですよね。
単純に職業で人を判断していたというより、自分たちなりに僕の将来を心配していたんだと思います。
もちろん、やり方は良くなかったですけど。
婚約者様をご両親に紹介する前にも、いろいろお話をされたんですか?
かなり根回ししました(笑)。
いきなり会わせるのではなく、
「こういう人で、こういう仕事をしていて、彼女のご両親はこういう方で」
ということを先に全部話しました。
今回は絶対に前回と同じことにはしたくなかったので。
最終的には、ご両親にも受け入れていただけましたか?
はい。というか、今回は反対する理由がほとんどないんですよね。
彼女自身もしっかりしているし、ご家庭も特に何か問題があるわけではない。
正直に言うと、もし今回も親に反対されたとしても、今回は押し切るつもりでした。
そこは、前回とはN様ご自身も変わった部分なのかもしれませんね。
そうかもしれないですね。
一回失敗したからこそ、
「親の意見は聞く。でも最終的に決めるのは自分」ということは、今回は意識していました。
現在はどのような状況でしょうか?
入籍日と結婚式の日取りも決めて、成婚退会しました。
まだ一緒には住んでいないので、今は新居を探しています。
最初に、「恋愛しているようなワクワク感があまりない」とおっしゃっていました。
今のお気持ちはどうでしょうか?
今も、正直そこはあまり変わっていないですね。
「ドキドキする」とか、「恋愛してる!」みたいな感覚は、今でもそんなにないです。
でも最近は、それって彼女の問題ではなくて、自分の年齢とか、今の自分が結婚に求めているものの問題なのかなと思うようになりました。
20代や30代の頃だったら、恋愛の刺激とかドキドキをもっと求めていたかもしれません。
でも今は、それよりも、家に帰ったときに安心できる人とか、一緒にいて気を使わない人とか、困ったときにちゃんと話ができる人とか。
そういう「家族として安心できる場所」を求めているんだと思います。
彼女といるとリラックスできるんですよ。それで十分なんじゃないかなと思っています。
もう「これでいいのかな」という葛藤はなくなりましたか?
いや、ありますよ(笑)。たぶん完全になくなることはないんじゃないですかね。
でも最近は、「絶対にこの人なら大丈夫」と思って結婚するというより、「本当にこれでいいのかな」と思いながらも、一緒に進んでみる。
結婚ってそういうものなのかもしれない、と思うようになりました。
何十年先のことなんて分からないですから。
葛藤がゼロになるのを待っていたら、たぶん僕はずっと結婚できなかったと思います。
とても深いですね。
「迷いがなくなったから結婚する」のではなく、「迷いがあっても、この人となら進んでみようと思えた」。
それも一つの結婚の決断なのだと思います。
たくさん率直なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。
そして改めて、ご成婚おめでとうございます。
【カウンセラーより】
今回のN様のお話は、とても現実的な結婚のお話だったように感じます。
婚活をしていると、
「この人を本当に好きなのかな」
「もっとドキドキする人がいるのではないか」
「結婚するなら迷いがなくなるはず」
そう考えてしまう方は少なくありません。
けれど、N様は最後まで迷いが完全になくなったわけではありませんでした。
それでも、
「一緒にいると安心する」
「長時間一緒にいても疲れない」
「自分にない明るさを持っている」
「現実的な話を一緒に進めていける」
そんな一つひとつを積み重ねて、結婚という選択をされました。
また今回のお話では、「結婚は二人だけの問題ではない」という現実も非常に印象的でした。
前回の破談を経験したからこそ、N様は今回、ご両親と事前にしっかり話し合い、ご自身の意思も整理したうえで結婚を進めています。
親の意見を無視するのでもなく、すべて親の言う通りにするのでもない。
家族の気持ちを聞きながら、最後は自分自身で決断する。
そこには、一度大きな経験をしたN様だからこその強さを感じました。
結婚は、必ずしも「迷いがなくなった瞬間」にするものではありません。
「この人なら絶対大丈夫」という保証がある人も、きっとほとんどいません。
迷いながらでも、「この人となら、一緒に生活を作っていけそう」そう思えること。
それも、十分に大切な結婚の決め手なのだと思います。
N様、この度は本当におめでとうございます。
末永いお幸せを心よりお祈りしております。